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コロナでの運動制限からのスポーツ復帰⚽️

オーストラリアでは州や国のボーダーが開きたくさんの人が移動し、クリスマス休暇も重なりコロナウイルスの感染者が猛威をふるっています。

シドニーがあるNWS州でも(1月7日現在)

1日38,625人(Total Active 234,066人)

メルボルンがあるVIC州でも

21,728人(Total Active 69,680人)

私たちが住んでいるブリスベンのあるQLD州でも

10,953人(Total Active 52,619人)

と、過去最高の感染者が出ております🦠

州のボーダーも開けて、オーストラリア🇦🇺はこれまでのゼロコロナからウィズコロナの対策に変わっています。

今はクリスマス休暇で学校も夏休みですが、学校が再開するとますます子供たちの中でも感染者が増えていくことが予測されます。

2022年1月からワクチンも12歳以上から5歳以上

に変わりましたが、接種率は5-12歳以下の場合はまだわかっていません。

若い世代(10代、20代)の感染者も多いと聞いています。

これから学校が始まると子供達でも増えてくると思いますが、オーストラリアはスポーツ大国でもあるので(子供の多くがスポーツをしているので)、感染してしまって療養後や隔離生活をされた方、ステイホームされた方へ向けて注意点をまとめました。

そこで、私はフィジオの立場からスポーツ復帰へ向けての目安を共有したいと思います。

ポイントは徐々に復帰していくことです。

暑い夏のオーストラリアでは熱中症やしばらく運動をしていないことでの怪我等につながるので。

今回、千葉県アスレチック協会の方々のモデルを参考にさせてもらっております。

持久力

運動制限の影響を最も大きく受けるのは、全身の持久力です。これまでの研究で、 

わずか 12 日間のトレーニング休止で持久力(最大酸素摂取量)は8%程度低下

することが報告されています。🫀🫁

これは文献にもよりますが、戻すのにその倍の3-4週間かかるとも言われています🫀

筋力

筋力も影響を受けますが、持久力と比べると影響は小さく、

2週間程度の運動休止ではではあまり低下しないことが報告されています。

ただし、長期間(8 週間から 12 週間以上)の活動休止で は8% から12%の筋力が低下します。

ラグビーや柔道、サッカーなど特に大きな筋力が必要な競技の場合、パフォーマンスの低下、怪我に繋がる可能性があるので筋力トレーニングも必要です。やり方に関しては最大の何%で何回等、目的(筋肥大、筋持久力、瞬発力)によって変わってくるのでご相談ください。

ケガが起こる要因

内的要因: 筋力・柔軟性・フォームなど個人の問題

外的要因:練習場所、(芝や人工芝)・練習内容・シューズなど。

長期間にわたって運動制限したことによって、内的要因(筋力、持久力、コーディネーション)が低下します。

実際に 2020 年 5 月に再開された ドイツサッカーリーグでは

1試合あたりの平均故障者が 3.12倍高くなった(0.27 人から 0.75 人)

と報告されています⚽️

Return to Sport Following the COVID-19 Lockdown and Its Impact on Injury Rates in the German Soccer League

この文献も無料で見れますので、サッカー好きの方、英語の勉強をしたい方は是非ともも読んでみてください⚽️

運動休止期間中、十分なトレーニングがされていないと、試合や練習の負荷に耐えられずケガにつながってしまいます。

過去1カ月間あたりに対する トレーニング負荷に対して、直近のトレーニング負荷が1.5倍以上になるとケガの発生率が高くなります。

目安として、過去1カ月間あたりのトレーニング負荷に対して0.8〜1.3倍に留めることが大切です。

ですが、どうやって負荷を決めるの、、?

そこでフィジオや、体育の世界で使われるのか主観的運動尺度(自分がどのくらい苦しいか)というのを10段階で出して、それを時間でかけて数値にします。

(千葉県アスレティック協会より引用)

主例えば、サッカーのトレーニングを週3回、試合を1回やっていたとします。

トレーニング60分で、

1.アップ20分: 運動強度3(楽である)

2.基礎練習20分運動強度4(ややきつい)

3.ゲーム形式20分運動強度7(かなりきつい)

とすると、

1.運動強度3x 20分=60

2.運動強度4×20分=80

3.運動強度7×20分=140

合計1日280

ということになります。

これが週3回で840

試合は60分x 運動強度7(かなりきつい)とすると1日420

週で3日のトレーニングと1日の試合を足して運動強度は週1260になります。

そこから

再開1週目は50%(週2-3日) 運動強度は週で630前後

例)

アップ25分(運動強度3x 25分=75)

基礎練習 25分(運動強度4×20分=80)

対人を制限したポゼッション等(運動強度5×10分=50)

205x 3日=週615

2週目は70%: 運動強度は週882

3週目は80%: 運動強度は週1008

4週目は90%: 運動強度は週1134

5週目以降100%

という感じで『約1ヶ月かけて元に戻していく』というのが望ましいと言われています。

自分でなかなか決めるのは大人でないと厳しいですが、指導者や、トレーナーには考えて選手のコンディションを見ながらやってもらえたらと思います。

自分もフィジオですが、シーズン直前まであまり動いていなくて、それを取り返そうといきなり合流してふくらはぎの肉離れ🦵というのを経験して、

改めて

「急がば回れ」

の重要性を感じたことがありました。

早くコロナが終息してくれることを願うばかりです。

日本にも帰って、飲んで夜中のラーメンが恋しい🍜