※こちらの記事は2019年11月に記載したものです。
久しぶりに投稿させてもらいます。
いろいろ日本に帰っていたり、家を探したり、たくさんのことが重なったので、、、

今回は日本の知り合いにきかれたオーストラリアのPhysiotherapistの卒後の教育について書きたいと思います。
執筆を頼まれている論文にも書いたのでここではそれがpublishされるまでは大まかに書きたいと思います。

で、日本の友達から言われたのは、理学療法士の学校が増え人数が増え、今は毎年1万人増えていて、学校もメインは国家試験に合格することになってきて(もちろん知り合いの先生たちは熱い気持ちをもって学生を総合的に将来を見据えて取り組んでいる尊敬する先生もたくさんいます)今度はその若手のために、勉強会が乱立しているということでした。
その中には世界でスタンダードなものからよくわからない人たちからいろいろあって、後輩が何とかセラピー、これをやったらよくなるとかうたい文句があるとすぐにその本質を見抜かずに、見抜けずに飛びついていっていると。なので、オーストラリアはどうなのかということでした。
で、自分もGoogleで{理学療法、研修、テクニック}などと入れてみるとすごい勢いでヒットしてびっくりしました。

ここで勘違いしてほしくないのは、日本が悪くて、講習会が悪くてオーストラリアがいいということではありません。
ある論文では、文献を週2-3読むphysiotherpaistはよまないセラピストより、長く仕事ができていると(給料がよい)ということもありました。
講習会との関連はわかりません。
オーストラリアでは年間20時間の講習を受けることが決められています。
それはAPA(australian physiotherpapy accosiation) という国の協会が指定して認可を受けたものになっています。
先生や講師もだいたいがその分野の研究者(PhD)の先生がほとんどです。こちらでは例えばスポーツや筋骨格の分野は研究を大学で数日やり、現場や外来で数日という先生が多いです。
まあ外来も日本と違い自分で値段を決められますから。
自分なら30分で100ドルくらいですが、偉い先生は200ドルチャージする人もいますし。逆に80ドルの若手もいます。
自分の技術が生活に即決する環境(日本でも開業している人はそうだと思いますが)、今の自分も家族を養わないといけないのでそのスキルをアップデートするのに必死です。(その辺のプレッシャーは日本にいたころとは全く異なります)
先ほどの論文を読んでいる人が給料がよいというのも知識と技術をその程度をわかってくれる患者さん、もしくはその分かってくれる人をターゲットにしているからからかもしれません。
話を戻しますが、講習は協会が管理して、ある一定の講師からその専門のことを学ぶことができます。
自分も今年はAcute Knee Injury、現場の診断(画像の処方)の必要性、側弯症の理学療法、肩関節Masterclass, tendinopathy
とうとう出させてもらいましたがどれも興味深くなにより、講師の方がその分野を好きでいることに感銘を受けました。
質問をどれだけしても親身に答えてくれたり、講習会より長くなりそうな勢い司会の方が泣く泣く止めたりということもありました。
で、話はまとまりませんが、日本で若手が何でも構わず飛びついて講習に行くことに関しては自分としてはそのモチベーションがあるだけ素晴らしいことと思います。何もしないで偉そうにしているベテランよりはよっぽどいいと思います。
あとはその講習から自分が何を受け取るかだと思います。
{effect size}や臨床的効果をしっかり見極められればということです。
ようはある治療法があったとします。その治療がマラソンを1秒縮めることができるのか、100mで1秒縮めることができるのかとなったときに100mを1秒縮めることができる治療や方法があったら絶対受けた方がいいと思います。
でもマラソンの1秒といわれたらいくら統計学的に優位さが出ても臨床的妥当性は少ないです(オリンピックで世界新とかというレベルなら1秒でも効果があると思いますがここでは一般ランナーで)。
自分も今年は3時間20分という目標を立てて取り組みましたが8分オーバーでした。
8分縮める方法教えてください。笑
その効果量に臨床的意義があるのかというのを自分で判断(統計式である程度は判断できます)できるかというのが大事だと思います。
もう一点その講習会の出費、オーストラリアは結構高いです。一日で800ドルする講習会もあります。
日本でも病院が出してくれるとこもありますがたくさんの方は自腹だと思います。それでも払っていくのだから素晴らしいと思いますが、家族もいては限界がありますよね。
オーストラリアではそういった自分の仕事のための学費は年に一回tax return というのがあって仕事にかかわるし支出は国からその分は必要経費として申請できるというものです。日本でも個人事業主の方はできるでしょうが、病院に勤めている人はなかなか難しいと思います。
そういった面でもオーストラリアは少し勉強しやすい環境かもしれません。
でも、どの国でいても医療は変わっていきます。
{最善のものを提供できるように死ぬまで勉強していきましょう}というのが自分の大学院のボスから最後に言われた言葉でいつも頭に残っております。
とえらそうに書きましたが協会からも認められていない(日本のホームページには載っていますが)、自分がつ先日日本に帰った時に大学4校、病院2施設で多くの方、学部の生徒の前に偉そうに話してすみません。そのあとの飲み会が楽しみで、、、

話変わりますが、オリンピックのメダルこの前初めて触りました。実際の重みよりもその選手の競技に対する向き合って来たすごい重みを感じた瞬間でした。

長くなりましたが読んでもらいありがとうございます。
