長男とミッション・インポッシブルへ
好きな映画のひとつに、トム・クルーズ主演の『ミッション・インポッシブル』シリーズがあります。
もちろん過去のシリーズはすべて観ていて、前作の“エンティティ”というAIと戦うエピソードはNetflixで観られることもあって、4回も観ています。
うちの子どもたちは普段、ゲームやYouTubeばかりをデバイスで観ています。時代的に仕方ないとは思いつつ、どうせ画面を見るなら「家族で観られるものを」と思い、一緒に映画を観せてみました。
最初は「ゲームのほうがいい」とブツブツ言っていた子どもたちも、大迫力のアクションに次第に夢中に。
山の崖からバイクで飛び降りてパラシュートで電車に飛び乗るシーン、崖に電車が落ちていくハラハラの展開…
さすがトム・クルーズ、さすがミッション・インポッシブル🎬!
なかでも、あまり乗り気じゃなかった長男が一番ハマってくれて、映画が終わった瞬間「この続きも絶対観に行きたい!」と。
現在、最新作『Mission: Impossible – Dead Reckoning』がオーストラリアでも絶賛上映中。
パパの試合が雨で中止、日曜日も天気は雨。
長男のサッカーもお休み。
妻は次男と娘の友達と一緒にトランポリンへ。
でも長男は「トランポリンは行きたくない」と。
じゃあ、映画に行こうか!と、長男と2人で映画デートをすることに🎞️
映画は字幕なし…英語は完璧なはず?
私は2013年にオーストラリアに来て、今年で13年目。英語なんてもう“お手のもの”…
字幕なしでも映画を観られるんだよ?すごいでしょ?🤩
って言いたいところなんですが、現実はちょっと違って。
普段の仕事では英語を使っているとはいえ、日本人の訛りが強いし何言ってるかわからないと聞き返される😭
笑顔とジェスチャーでなんとか乗り切る毎日。
長男は現地の学校に通っているので英語はバッチリ。
発音もキレイで、逆に僕の英語の発音は「変」とよく言われます…。
でも、好きな映画だし、アクションだし、大丈夫だろう!と自信を持って映画館へ。
その前に一つ
映画館は値段が全然ちがう!
ちなみに、オーストラリアの映画館は場所によって料金が全然違います。
うちの近くのショッピングセンター内の映画館は1人25ドル(約2200円)。
でも車で10分ほど行った郊外の映画館なら、同じ系列でも1人12ドル(約1000円)と半額。
もちろんお得なほうをオンラインで予約して、いざ出陣!

(前回は子供達とMincraftこっちはもっと分かりやすかった気が)
…しかし結果はというと、理解度は6〜7割程度。
周りが笑っているシーンで、何が面白いのか分からず💧
ジョークが理解できないのは、やっぱり少し落ち込みます。
まあ、普段のサッカーチームの仲間とパブに行っても、1対1なら大丈夫でも、複数になると聞き取れないこともあるし。そういうもんですね。

(サッカーのチームメイトとLawn Bowling)
自分の英語力の無さの言い訳ですが
一応大学でも授業をさせてもらうことがあるのでエビデンスを、、
英語力の話:バイリンガルになるには何歳まで?
授業で紹介した研究をちょっとご紹介。
- 英語習得は7歳までに始めた人はネイティブレベルに近づける。
- 8〜15歳だと年齢とともに文法の正確性が落ちる。
- 15歳を過ぎると、ネイティブレベル到達は非常に困難。

📘 Hartshorne, Tenenbaum, & Pinker(2018年)
- 文法習得のピークは17〜18歳。
- ただし、学習年数と環境次第で、大人になってからでも高い英語力に到達可能。
- ネイティブ並みの発音や自然さは難しいかもしれないけど、努力すればかなりのレベルまでは行ける!

よく小さい頃は英語を話していても日本に帰国してからは話せなくなるということも聞きます。
ちょっと話が飛びますが、、、
私は父が転勤族でしたので
小学校まで京都に住んでいました。
バリバリの関西弁を話していました。
11歳で千葉に引っ越してそこからはずっと千葉が実家です。
最初は千葉でも関西弁を話していたそうですが
(当時の僕は関西弁を話している感覚はありませんでしたら、ただサッカーのチームメイトが真似してからかってきていたので自分の、言葉が違うんだって初めて気づきました)
でもしばらくすると標準語を話すようになって、大人になった今では親は関西弁を少し話しますが私は話せません。
お前の関西弁と英語教育を一緒にするなと言われそうですが、
よく小さい頃に海外へ行って英語の環境にということもありますが、あまり小さすぎても自分の関西弁のようになってしまうということです。
で、関西弁では説得力がないので論文を。
言語喪失(Language Attrition)
子どもが英語環境(自分の場合は関西弁笑)から離れ、英語(関西弁)を日常的に使わなくなると、特に思春期前(12歳未満)は、言語能力を急速に失う可能性があるとのことです。
研究によると、10歳未満の子どもが英語を使わなくなると、6〜12か月以内に英語力が低下し始めることが多いとされています。
研究結果:
📘 Monika Schmid(2002年)などの研究では、幼少期にバイリンガルであっても、思春期前に一方の言語を使用しなくなると、その言語を部分的あるいは完全に失うことがあると報告されています。

📘 Pallierら(2003年)の研究では、9歳未満で韓国からフランスに養子として移住した子どもたちは、かつて話していた韓国語を完全に失っていたことが示されました。

まとめると小さい頃に言語が話せても10歳前後で辞めてしまうと言語の維持が難しいようです。これを言語喪失(アトリション)というらしいです。
30歳を超えて留学したんだから難しいのは僕が悪いんじゃないと勝手に言い訳(笑)
つまり、「英語は早いほうがいい。特にネイティブレベルには7歳-10歳までには、でもそのあと使わないと言語喪失(アトリション)の可能性がある」
ですので、お子さんの留学の年齢を考えるエビデンスの一つになるかもしれませんね。
ただ、
「何歳からでも努力次第である程度まではいける。」
だから、今日が人生で一番若い日。
“明日やろうはバカやろう”の気持ちで、
「今日から頑張りましょう」と
大学の授業で偉そうに話してきました。
そして、そんな僕は…
今日もNetflixで『ワンピース』を寝る前に見てしまうダメな葛山でした😅
また息子と映画へ行ける日まで頑張ります。

